ユニバーサルVIPツアーの勧め「時間をお金で買おう!?」
昨年暮れに孫との約束を果たすため大阪のユニバーサルスタジオジャパン(以下USJ)に行ってきたのでその体験談をお話ししたい。
(料金などは2015年年末時点のものですのでご注意ください)
まずは新幹線とホテルの予約
海外のホテル予約はBooking.com、Hotels.com、agoda、口コミはTripadvisorを良く利用するが、今回は「新幹線+ホテルプラン」を利用するためタビックスさんにお願いした。
宿泊はホテル近鉄ユニバーサルシティ。
理由はUSJの正面ゲートとユニバーサルシティ駅の中間点にありUSJに最も近いとされるホテル。
2015年、その向かいに「ザ・パークフロントホテル」ができたらしいが、当時はまだ口コミがほとんどなく距離的にも似たり寄ったり、料金も若干割高ということで「近鉄でいこう」ということになった。
USJのオフィシャルホテルの比較サイトは色々あるので皆さんも調べてみてはどうだろうか? こういうのも旅行の楽しみの一つだ(USJオフィシャルホテル比較サイトの一例)。
購入したチケット
次に今回のポイントであるチケット。 通常USJで丸一日遊ぶときは1デイ・スタジオ・パスを買うことになる。大人¥7,200、子ども¥4,980なので家族分を購入すると、けっこうこれだけでおなか一杯になる。
しかし私はこれに加えてユニバーサルVIPツアー(以下VIPツアー)に申し込むことにした。このチケットは大人、子供にかかわらず一律一人¥9,900なので普通は購入には二の足を踏む。では何故購入に踏み切ったか?
少なくともこの時点の理由は
- USJは初めてで東京人には状況がよくわからない (目的はUSJに興味があったからというよりは孫との約束を果たすためだったので)
- 何冊かガイドブックを買いこんだがじっくり読んでいる暇がない (USJを文字で理解するにはかなりの時間がかかることが判明)
- ディズニーランドの経験から冬の寒空に孫を連れて順番待ちするのには抵抗があった。
その後、この判断が正しかった、すなわちVIPツアーはまさに「時間をお金で買う」魔法の杖であることを痛感することになる。
いざ、出発
さて我々一行は昼過ぎに東京の家を出て夕方ごろにはユニバーサルシティ駅に到着。
駅からUSJゲートまではコンビニやレストランが立ち並び、ホテルの入り口までもが街並みの溶け込んでいるあたりは好感が持てる。
その小さな入り口を入るとUSJ公式店舗やチケット売り場がありその先がフロントになっている。
ホテル近鉄ユニバーサルシティはどうよ?
部屋もこぎれいで送付した荷物は既に運ばれていた。
バスルームのアメニティもUSJキャラクターをあしらい、子供用のかわいいパジャマやスリッパまで用意されていたのには孫もおおはしゃぎ。
その日の夕食はホテル周辺のレストランで。近くに大きな
コンビニがありドリンク、酒、つまみなどの買い出しには大変便利。
案の定、この日の夜はホテルの部屋が宴会場になった(^^♪
ユニバーサルスタジオジャパンは熱かった!?
さて、いよいよ翌朝。
24階のホテルの窓から眺めていると10時開門にも拘わらず7時半ごろから電車が到着するたびにゲートまで人の波ができていた。しかもその波は次第に密に長くなってくる。 現地の方がほとんどだろうがすごい人気なんだとあらためて痛感。
我々はホテルで朝食をとった後、10時過ぎに部屋を出た。予約したVIPツアーは10:30から始まる3時間ツアーで、入口は正面ゲートではなくその左手のVIP専用ゲート。そこで登録名簿の確認をした後は自由にUSJに入れる。
ユニバーサルVIPツアーの実際
今回のメンバーは7名(最大10名)でガイドさんが面白おかしく皆さんを紹介してくれてちょっとした一体感が生まれる。
全員が当日配布されるVIPツアーワッペンをつけ、無線イヤホンを装着。 ガイドさんが案内している最中、喧噪の中でもその声が聞こえるように7名がイヤホンでつながっているというわけだ。
ガイドさんに先導されビバリーヒルズ、ハリウッド、ニューヨークをそっくりまねた街並みに関する説明や裏話等のうんちくがある。 例えば「このお店は誰のお気に入り」とか、「あの映画の撮影に使われたのはこのお店」とか、はたまたニューヨークエリアの街並みはエージング工法、つまり80年の経年変化を考慮した設計になっているとかで実際に建物や道路のひび割れはその工法によるものらしい。
お目当てのアトラクションに向けて我々を走り抜けていく群衆はそんなウンチクは思いもよらないのだろう。
そして最初に体験することになったアトラクションがスパイダーマン・ザ・ライド4K3D。
この時点で既に待ち時間3時間。 我々7名はガイドさんの説明を聞きながらVIP専用口から入場しそのまま搭乗、つまり待ち時間0。 優先登場ができるエクスプレス券もあるがそれより優遇される最高のおもてなしである。
お次はハリーポッターのお城。ここもVIP専用口、それに続くお城の中の通路が用意されている。
ここでのアトラクションの待ち時間は以下の通り合計6時間。
- フライト・オブ・ザ・ヒッポグリフ 90分
- オリバンダーの店 90分
- 世界初3D ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー 3時間
我々はガイドさんの説明を聞きながら待ち時間0で搭乗、買い物も含めて1時間程度で楽しむことができた。
VIPツアーは3時間で終了するが、実はそのあともエクスプレス券が用意されている。
通常のエクスプレスチケットは利用できるアトラクションの数により3つのタイプに分かれる。 それぞれの料金は
- 3つ:¥3,056
- 5つ:¥4,815
- 7つ:¥6,112
しかし例えば3アトラクションの場合には人気のジェラシック・パーク・ザ・ライドは対象外だったりするがVIPツアーで渡されるチケットはどこでも入れるオールマイティチケットでそれを一人2枚渡される。 これで2時間待ちのアトラクションを2つ楽しんだ。
ここでVIPツアー参加によりどれだけ「時間をお金で買った」かを計算してみよう。
節約できた待ち時間の合計は約10時間、これを9900円で買ったことになる。 つまり「1時間を1000円」で買ったと考えると投資対効果はどうだろうか? しかもガイドさんからUSJに関するウンチクが聞けたというわけだ。
更にVIPツアーにはこれ以外にも特典があるのだ。
- パーク内レストランでのお食事代が10%割引(食事の持ち込みは禁止。但し赤ちゃんのミルクや健康上の問題がある場合のみ許可されている)
- 持ち込み禁止のペットボトルドリンクの配布
- ジェラシック・パーク・ザ・ライドなど何かと水をかぶるアトラクションが多いため使い捨てポンチョの配布
VIPツアーはWin-WInの高付加価値戦略
これはUSJの高付加価値戦略でもあり、また我々顧客も十分に満足できるまさにWin-Winの関係をつくっている。
USJ側としては
- 1回のツアーは10名以下で1組限定
- 約1万円/1名なので約10万円/組
- ツアーは1日5回なので約50万円/日
USJのガイドさんが各回で3時間のおもてなしをするがガイダンスの内容は我々にとっては新鮮であっても彼らにとっては日常の仕事の延長でしかない。もちろん無線イヤホン以外特段の設備なども必要ない。これはUSJにとってもマージンは高いはずだ。
実際にわずか数分のために3時間の待ち時間というのは我々の日常生活の中でも経験している。 そう、大学病院の診察だ。 覚悟はしているとはいえ誰しも脱力感のようなものを感じる。 まあ病院なら屋内だしソファがあるからまだましかもしれない。
ディズニーランドでも見かけるが、ここでも沿道に座り込んで途方に暮れている(ように見える)若者達が多かった。 彼らは3時間待って4分のアトラクションを楽しんだ後、2回目のアトラクションにチャレンジすることをあきらめ「食事をして適当に場の雰囲気を味わった後
夜のパレードを見て帰る」ことを決めた人達ではないだろうか。 その気持ちは察するに余りある。
今、USJに行くことを検討している方、特に初心者や年配者の方にアドバイスしたい。是非ともVIPツアーで「時間を買う」ことを選択肢に入れてほしい。 但し、このチケットは1回10名以下、1日最大で50名様限定なので割と早く売り切れる。 1か月前には予約しておいたほうが安心だろう。
おまけ – 特別観賞エリア入場券 –
ちなみに夜のパレード用に特別観賞エリア入場券 (プレミア)¥2,315があるが、パレードは道に沿って流れていくものなのでどっかの沿道にいれば鑑賞することができる。
この券は購入してないので断言することはできないが、投資対効果の観点からはあまりお勧めできない。
実際に当日ワンダーランドで孫をぎりぎりまで遊ばせた後でもパレードは十分楽しめた。 その様子をスマフォでとったビデオを紹介する(多少見にくいのはご容赦を)
結論
USJを楽しみたいならVIPツアーに申し込む。そのお金が惜しいなら行かないほうが良い、というのが今回の私の結論だが、果たしてこれは極論だろうか?
2017年6月3日