2016年8月
OSSから著作権を斬る!? さてこのシリーズではこれまで「著作権法」に関してじっくりとおさらいをしてきた。 それはOSSライセンスを理解するうえでそのベースとなる最も重要な関係法だと考えたからだ。 まあそうはいっても、皆さんの中には、「法務部がやるからとりあえずいいかな?」とか「ちょっと苦手なのでスルーしてきた」という方も少なからずいるだろう。 そういう人のために今まで5回に分けて論じてきた著作権…
2016年8月27日
著作権法改正への道 憲法と同じように日本の著作権法にも改憲論者と護憲論者がいるのをご存じだろうか? このように2つに分かれるのは好みの問題とか、変化に対する単純な抵抗感とかは別にすると、世の中の変化をどの視点から捉えているか、そのなかで守りたいものは何なのか等の理由でそのスタンスが変わることが多いといわれている。 また護憲論者を支えているもう一つの拠り所は、1899年という比較的早い時期にベルヌ条…
2016年8月21日
著作権法はこのままでよいのか? 前稿では現行の著作権法の中からプログラムの保護に関する条文を抜き出し、それぞれを事実として確認した。 タイトルはちょっと過激だが、今回はプログラムを保護していくために現行著作権法が持つ課題を明らかにしていきたい。 そのため、まずは我が国の現行の著作権法の体系が直感的にわかる表を掲載しているサイト(公益社団法人著作権情報センター)を以下に紹介する。 (http://w…
2016年8月17日
日本の著作権法とプログラム 著作権法の体系 前述したように1970年に制定した日本の著作権法は2016年8月時点で124条から構成されており本文の文字数は約73000文字、その構成は以下の通りだ。 ・総則(1条~9条の2) ・著作者の権利(10条~78条の2) ・出版権(79条~88条) ・著作隣接権(89条~104条) ・私的録音録画補償金(104条の2~104条の10) ・紛争処理(105条~…
2016年8月9日
日米コンピュータ競争と著作権法 前稿で日米の著作権法の歴史の話を簡単に触れたが、プログラムが著作物として法律で保護されるようになったのは米国が1980年、日本が1985年だ。 この時期にプログラムにも著作権が認められるようになったのはまさしくその時代が求める必然だった。 当時のメインフレームの市場は1960年~1970年代にかけてIBM(System/360等)がほぼ独占状態、価格も強気の設定がさ…
2016年8月6日