OSSとは このシリーズの初稿でも取り上げたようにOSSの取り扱いをややこしくしているのがその構成者や関係者が多いということだろう。 以前にも似たような図をお見せしたが、OSSはプログラムの実態のほかにそれを開発するためのコミュニティ(会計、啓蒙、監視なども含む一般の会社に近い組織)とライセンス条項、そしてその法的根拠としての知的財産に関する各国法が存在する。 この図の中のOSSの2…
2016年9月4日
著作権法改正への道 憲法と同じように日本の著作権法にも改憲論者と護憲論者がいるのをご存じだろうか? このように2つに分かれるのは好みの問題とか、変化に対する単純な抵抗感とかは別にすると、世の中の変化をどの視点から捉えているか、そのなかで守りたいものは何なのか等の理由でそのスタンスが変わることが多いといわれている。 また護憲論者を支えているもう一つの拠り所は、1899年という比較的早い時期にベルヌ条…
2016年8月21日
日本の著作権法とプログラム 著作権法の体系 前述したように1970年に制定した日本の著作権法は2016年8月時点で124条から構成されており本文の文字数は約73000文字、その構成は以下の通りだ。 ・総則(1条~9条の2) ・著作者の権利(10条~78条の2) ・出版権(79条~88条) ・著作隣接権(89条~104条) ・私的録音録画補償金(104条の2~104条の10) ・紛争処理(105条~…
2016年8月9日
日本国憲法における人権 さてこれまでの2稿で憲法をテーマにした理由、そして憲法ってナニモノなんだ、というお話をしてきた。 今回は憲法の骨格となっている人権についてもう少し深堀したい。 理由は憲法が「個人の尊厳」を究極の価値としていることはもとより、定量的に分析してもその凝縮された条文の中で「人権」にかかわる条文、文字数ともに本文註最大の約1/3を占めることだ。 それだけで憲法が我々国民をいかに守っ…
2016年5月11日
日本国憲法とはナニモノだ? 7月の参院選で自民党は憲法改正に向けてどのような打ち出し方をするのだろうか? 安倍晋三首相が議論のたたき台とみているのが2012年に自民党がまとめた憲法改正草案らしい。 9条はともかく、個人的には何となく国粋的な方向に向かっているのが心地よくない。 どちらかというと参議院憲法審査会で語られている内容の方が追加すべき新しい人権の議論がなされており個人的には共感を覚える。 …
2016年5月10日