人口問題に対するもう一つの選択肢 これまで述べてきたように、日本という狭い領域で考えると少子化や人口減少社会が不安だという主張がもっともらしく聞こえる。 しかし世界規模で見直すと過去10万年の人類の歴史の中で初めての異常現象である「地球の人口爆発」がおきているのだ。 更に今後プレシジョン・メディシンやクリスパー等の遺伝子治療、常時取得した行動情報データ解析等による予防医学、iPS等の多能性幹細胞と…
2016年11月22日
人口動態予測も異次元の世界へ これまでのおさらい 前稿で生命科学の進歩により人間が探し求めた「不老長寿」が現実のものとなり「死なない人間」が生まれるかもしれない」というややSF的な話から、実際に政府が公表している人口推移の予測とは異なる学説を唱える複数の学者の提案を紹介した。 「人口動態予測はかなり正確に当たる」というのがこれまでの常識ではあったものの、それを利用して下図を見せてあおっている講演者…
2016年11月3日
不連続な長寿化? 人間の寿命 そもそも人は何歳まで生きられるのか? 現時点の通説では120歳前後でその根拠はヘイフリック限界説からきている。 つまり ・人の細胞が分裂しなくなると老化が進み、やがて死に至る。 ・人間の細胞分裂の回数を決めているのがテロメアとよばれる染色体 ・テロメアは1回分裂するたびに短くなり、約50回の分裂でその役割が終わり分裂が停止する。 この原理から推定すると最長で120歳程…
2016年10月26日
地球規模で起きている人口爆発 これまでの投稿で、「この数年人口減少社会が問題視されているが他の先進国を見ると6000万人程度になっても国民は今の日本あるいはそれ以上に豊かに暮らしているようだ。日本は人口の減少を心配する前に国民の豊かさにもっと注力すべきではないか」という話をした。 今回はこの問題をもう少し引いて観てみる為に、地球単位の人口問題を分析してみよう。 ホモサピエンスの人口推移 ホモ・サピ…
2016年10月20日
豊かな国になるために これまで国土交通省がホームページで公開している「我が国の長期的人口推移」によるとこのままでは日本は2100年には6485万人になると国民の危機意識をあおっているように見えるが、「人口が少ない国が必ずしも不幸な国というわけではない」ことを説明した。 ここで整理をしてみると G7先進7か国の大半は人口6000万人~8000万人程度で、日本も過去800年の人口動態から単純に予測する…
2016年10月15日